この記事では、動画広告のパフォーマンスの分析に役立つ YouTube 広告の指標(表示回数、視聴回数、エンゲージメント数、クリック数など)と、リーチしているオーディエンスについてのインサイトを得る方法について説明します。
この記事では以下の項目について説明します。
- 動画に関する基本的な指標について
- キャンペーン目標に合った指標を優先的に確認する
- 「ブランド認知度とリーチ」に関する指標の仕組み
- 「販売促進」、「ウェブサイトのトラフィック」、「商品やブランドの比較検討」に関する指標の仕組み
- Google 広告と YouTube アナリティクスの視聴回数データの違いについて
動画に関する基本的な指標について
視聴者が動画広告でインタラクションを行なった方法を測定するためにさまざまな指標が用意されています。各指標には、最も効果的な広告を判断するのに役立つ独自のメリットがあります。
YouTube 動画の指標の種類
ここでは、表示回数、TrueView 視聴回数、オーガニック視聴回数、インタラクション数、エンゲージメント数、視聴率、「動画再生時間の割合」の指標、獲得アクション数、視認性とアクティブ ビューの指標、ディスプレイ広告のインプレッション シェアの指標、ブランド効果測定の指標など、YouTube 動画の指標について説明します。
表示回数表示回数からは、キャンペーンのリーチや、インフィード サムネイル、動画の最初のインストリーム部分、または YouTube ショート広告の再生が視聴者に表示された頻度について理解できます。
- インストリーム広告の表示回数: この指標は、視聴者がオーガニック動画を再生する前、途中、後に動画再生ページでこの動画の再生が開始されるとカウントされます。
- インフィード広告の表示回数: この指標は、視聴者に動画のサムネイルが表示されるとカウントされます。
- YouTube ショート広告のインプレッション数: この指標は、オーガニックのショート動画の再生と再生の間にショート フィードで動画の再生が開始されるとカウントされます。
TrueView 視聴回数は、広告が単に表示されただけでなく、視聴者が広告の大部分または全部を視聴するとカウントされます。動画視聴キャンペーンで広告視聴単価制を使用して YouTube 広告を購入する場合、TrueView 視聴回数に基づいて請求が行われます。YouTube 広告キャンペーンの TrueView 視聴回数は、Google 広告のレポートで確認できます。広告視聴単価制に関する詳細
各動画広告フォーマットの TrueView 視聴回数の定義は次のとおりです。
- スキップ可能なインストリーム広告の視聴回数: この指標は、次のいずれかの場合にカウントされます。
- 視聴者が動画を 30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したとき。
- 視聴者が動画広告の要素(カスタム外部リンク、カード、バナー、サムネイル、ロゴなど)をクリックしたとき。この場合、クリックもカウントされます。
- バンパー広告とスキップ不可のインストリーム広告の視聴回数: 視聴者が広告をスキップできず、視聴の意思が明確でないため、これらの広告フォーマットの TrueView 視聴回数はカウントされません。
- インフィード動画広告の視聴回数: この指標は、次のいずれかの場合にカウントされます。
- 視聴者がサムネイルをクリックして動画再生ページに移動したとき。
- 視聴者がインラインで自動再生される動画を 10 秒以上視聴したとき。
- YouTube ショート広告の視聴回数: この指標は、次のいずれかの場合にカウントされます。
- 視聴者が動画を 10 秒間(10 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したとき。
- 視聴者が動画広告のカスタム外部リンクのボタンをクリックしたとき。
- 視聴者が上または下にスワイプすると、新しいインプレッションと新しい視聴回数(10 秒以上視聴した場合)が発生します。
- 注: すべてのコンテンツ(オーガニック コンテンツと広告)をすぐにスワイプできるため、YouTube ショートの視聴エクスペリエンスはインストリームとは本質的に異なります。そのため、ショート動画のパフォーマンス指標は、現在のインストリーム動画のパフォーマンス指標とは異なることが予想されます。
TrueView 視聴回数がすでにカウントされた後に発生したクリックは、2 回目の視聴としてカウントされますか?
いいえ。この場合、クリック数が 1 回カウントされますが 2 回目の視聴はカウントされません。
インフィード サムネイルのクリックはクリック数としてカウントされますか?
いいえ。動画再生ページが読み込まれた後に TrueView 視聴回数のみカウントされます。
レポートソース間で視聴回数に差異があるのはなぜですか?
Google 広告、YouTube アナリティクス、公開動画の再生ページ(YouTube アナリティクスからデータが自動入力される)でレポートされる視聴回数には若干の違いがあります。主な原因は、データの「鮮度」(または更新頻度)の違い、スパムのしきい値の違い、公開視聴回数で視聴がカウントされる広告の対象条件の違いです。Google アナリティクスと YouTube アナリティクスの視聴回数データの違いについて
ユーザーが TrueView 視聴回数がカウントされないフォーマットの動画またはチャンネルを視聴した場合、そのようなユーザーを含むオーディエンス リストを作成できますか?
TrueView 視聴回数に基づくオーディエンス リスト(「チャンネルの動画を(広告として)視聴」など)は、TrueView 視聴回数がカウントされないフォーマット(バンパー広告、スキップ不可の広告、11 秒未満のインストリーム広告など)には対応していません。アカウントにオーディエンス リストを作成することは可能ですが、リストに追加されるような視聴をユーザーが行っていないため、リストにユーザーが追加されることはありません。
TrueView 視聴回数が、以前に確認した TrueView 視聴回数(例: 500 回)よりも減少していました(例: 490 回)。なぜでしょうか?
無効なトラフィックの検出と更新が完了するまで、30 日ほどかかる場合があります。これは、無効な視聴回数がレポートから削除されていることが関係していると考えられます。なお、これらが TrueView 視聴回数に関連付けられていた場合、この無効なトラフィックに対して料金は発生しません。請求書をご参照ください。詳しくは、無効なトラフィックについてをご覧ください。
「YouTube の公開視聴回数」は、YouTube で公開されている視聴回数に含まれる、動画広告の視聴回数です。オーガニック ビューと同じ時間だけユーザーが動画広告を視聴した場合にカウントされます。具体的には、次の広告フォーマットでカウントされます。
- YouTube ショート広告: 動画再生が始まるとすぐに YouTube の公開視聴回数としてカウントされます。
- インストリーム広告: バンパーとスキップ不可のフォーマットでも YouTube の公開視聴回数がカウントされるようになりますが、TrueView 視聴回数はカウントされません。以前は、公開視聴回数のカウントはスキップ可能なフォーマットのみが対象でした。
YouTube の公開視聴回数は、Google 広告のレポートで確認でき、YouTube での動画広告エンゲージメントを把握するのに役立ちます。YouTube の公開視聴回数は、YouTube 広告キャンペーンではお支払いの対象になりません。
注: 「YouTube の公開視聴回数」は動画を広告として視聴したユーザーの数を表しますが、「公開視聴回数」はオーガニック ビュー(動画を広告としてではなく視聴したユーザーの数)と広告の公開視聴回数の合計です。オーガニック ビューの詳しい定義については、以下をご覧ください。
公開視聴回数
公開視聴回数は、YouTube 動画の合計視聴回数(広告として有料で視聴された回数と、自発的に視聴された回数)です。公開視聴回数は、youtube.com の動画再生ページで確認できます。オーガニック ビューは Google 広告ではレポートされません。オーガニック ビューは、視聴者が YouTube で広告としてではなく、自発的に動画を視聴した回数です。
動画を YouTube 広告として使用すると、動画の公開視聴回数がどのようにカウントされるかについては、上記の Google 広告での YouTube の公開視聴回数をご覧ください。
[インタラクション数] 列には、動画キャンペーンに対するエンゲージメントの数が反映されます。「エンゲージメント」とは、広告フォーマットに関連付けられた主要なユーザー行動を指します。エンゲージメントのレポートについて
視聴回数とは異なり、エンゲージメントは視聴開始から 10 秒後にカウントされます。10 秒を超える動画では、エンゲージメントとは、表示以上に動画を視聴しても視聴を完了するには至らなかった(ただし、視聴を完了した場合もエンゲージメントとしてカウントできます)場合を言います。エンゲージ ビュー コンバージョンについて
インタラクション数を確認することで、検索キャンペーン、動画キャンペーン、ディスプレイ キャンペーンの価値とパフォーマンスを比較できます。たとえば、インタラクション数を使用して、検索クリックと動画ビューの価値を比較することができます。「インタラクション数」にはさまざまなキャンペーン タイプのレポートが統合されるため、全体像を把握するのにも役立ちます。
理解が深まるよう、後述の「エンゲージメント数」セクションも合わせて参照してください。
このセクションがよく理解できるよう、まずは「インタラクション数」のセクションをお読みください。
10 秒を超える動画では、エンゲージメント数とは、単に広告が表示(またはスキップボタンを使用)されただけでなく、視聴者がエンゲージメント(この場合、必ずしも視聴を完了している必要はありません)を行なった場合にカウントされます。次の表は、エンゲージメントの条件などの情報を広告フォーマットごとに示しています。
| フォーマット | エンゲージメントの基準 | 視聴回数としてカウントされるかどうか | クリックがあった場合のレポート方法 |
| インストリーム広告とアプリ訴求動画広告 |
10 秒未満の動画: 視聴者が動画を最後まで視聴するか、広告をクリックした場合。 10 秒以上の動画: 視聴者が動画を 10 秒以上視聴するか、広告をクリックした場合。 |
視聴基準を満たす場合はカウントされます。 |
10 秒未満の動画: クリック数とエンゲージメント数がカウントされます。Google 広告では視聴回数がカウントされますが、公開視聴回数ではカウントされません。 10 秒以上の動画: クリック数、視聴回数、エンゲージメント数がカウントされます。 |
| インフィード動画広告 | ミュートされている動画広告を視聴者が 10 秒間視聴するか、サムネイルをクリック(このクリックはクリックとしてではなく視聴としてカウント)して動画再生ページで動画全体を視聴した場合。 | 視聴基準を満たす場合はカウントされます。 | インフィード フォーマットの場合、ユーザーが動画をクリックして動画再生ページに移動すると、視聴回数が記録されます。ユーザーが行動を促すフレーズをクリックしてランディング ページにアクセスすると、クリックが記録されます。 |
| バンパーとスキップ不可のインストリーム | 視聴者が広告をクリックする必要があります。 | クリックしたとしてもカウントされません。 | エンゲージメントはカウントされませんが、クリックはカウントされます。 |
| YouTube ショートの広告 |
10 秒未満の動画: 視聴者が動画を最後まで視聴するか、行動を促すフレーズのボタンをクリックした場合。 10 秒以上の動画: 視聴者が広告を 5 秒間視聴するか、行動を促すフレーズのボタンをクリックした場合。 |
視聴基準を満たす場合はカウントされます。 |
クリックはクリック数、視聴回数、エンゲージメント数としてカウントされます。 注: 視聴者が動画を一時停止した場合、その操作はクリックとしてカウントされません。 |
- エンゲージ ビュー(「エンゲージメント」): この指標は、視聴者が動画キャンペーンを視聴した際に [インタラクション数] 列に表示されるエンゲージメントを表します。Google 広告では表示されません。
- エンゲージメント率: 当初のエンゲージメント率は、ユーザーが広告を操作した回数を広告の表示回数で割って計算されていました。しかし、動画アクション キャンペーン(VAC)ではさまざまな広告フォーマットが配信されることから、「エンゲージメント率 = エンゲージメント数 ÷ インプレッション数」よりも複雑な方法で計算されています。その計算方法をレポート内で明確に示す方法について、現在プロダクト チームで検討しています。
[動画再生時間の割合] 指標では、プレーヤーを開始した視聴者のうち、動画を 25%、50%、75%、または 100% 再生したユーザーの割合が測定されます。動画プレーヤーが開始されるタイミングは、フォーマットによって異なります(たとえば、インストリームでは、動画の再生が自動的に開始されます。インフィードとマストヘッドの場合、視聴者がサムネイルをクリックした後に動画再生ページに移動したときに再生が開始されます)。
YouTube ショート広告の場合、60 秒を超える動画には固有の考慮事項があります。60 秒を超える動画の場合、ショート動画環境で配信されるのは最初の 60 秒のみです。50 秒のところでオーバーレイが表示され、全編動画にリンクします。ただし、「動画再生時間の割合」の指標は、ショート動画で配信される 60 秒だけでなく、アセットの全長に基づいて計算されるようになりました。これは次のことを意味します。
- 動画再生時間の割合: 25%、50%、75%、100% - 動画アセット全体の再生時間の割合(四分位)に基づいてカウントされます。
- 動画再生時間の割合: 100% - 動画全体が最後まで視聴された場合にのみカウントされます(インフィードとマストヘッドの場合は、クリックして動画再生ページに移動した後に完了した視聴のみがカウントされ、自動再生で完了した視聴はカウントされません)。
再生率レポートでは、視聴率や視聴者維持率(YouTube アナリティクスのデータで確認)などの他の指標と組み合わせることで、動画のどの時点でユーザーが離脱しているかを大まかに確認できます。一般的に、インストリーム広告でユーザーにスキップボタンが表示された後、5 秒経過すると急激に離脱が始まりますが、特定の時点で急激な減少が見られる場合は、その離脱(想定外の動作)につながった可能性のある広告クリエイティブについて確認します。
次に、再生率 25% の指標を例に説明します。
「動画再生時間の割合: 25%」= 動画の 25% が再生された後も引き続き視聴している視聴者数 ÷ 動画プレーヤーが開始された回数
仕組み:
- 10 人のユーザーが 20 秒の広告の視聴を開始
- 13 秒で 5 人のユーザーが離脱(ブラウザを閉じる、または別の動画をクリックする)
- 3 人のユーザーが 18 秒後に離脱
- 2 人のユーザーが広告全体を視聴
各再生率は次のようになります。
| 再生率 | 左記の再生率まで再生したユーザーの割合 | 左記の再生率まで再生したユーザーの割合の説明 |
| 25%: | 100% | 10 人中 100% のユーザーが 5 秒経っても引き続き視聴している |
| 50%: | 100% | 10 人中 100% のユーザーが 10 秒経っても引き続き視聴している |
| 75%: | 50% | 10 人中 50% のユーザーが 15 秒経っても引き続き視聴している |
| 100%: | 20% | 20%(10 人中 2 人)のユーザーが広告の最後まで引き続き視聴している |
手動で計算した場合、視聴回数や視聴率が再生率レポートと一致しないのはなぜですか?
インフィード広告フォーマットを手動でトラッキングすることはできません。また、100% まで再生された動画を表示回数で割った値は視聴率と一致しません。インフィード広告の場合、表示回数と「動画プレーヤーが開始された」回数は同じではありません。
視聴回数は、動画でエンゲージメントが発生した場合(表示 URL、コンパニオン バナー、広告アセットがクリックされた場合)にもカウントされます。20 秒の動画を 15 秒間だけ見た視聴者が表示 URL をクリックしてランディング ページに移動した場合は、視聴回数が 1 回カウントされて視聴率が伸びます。しかし、その動画は最後まで視聴されていないため、[動画再生時間の割合: 100%] の指標にはカウントされません。
再生率は、視聴回数をカウントするメカニズムほど正確ではありません。再生率レポートの目的はむしろ、動画のどの時点で視聴者が離脱しているかを示すことです。このレポートを使って視聴回数指標を計算し、指標の正確さを確かめないでください。指標が若干異なる可能性があるためです。
獲得アクション数には、広告視聴後の動画視聴数、高評価数、チャンネル登録者数、再生リストに追加された動画数、共有数が含まれます。ユーザーが動画広告を最初に視聴してから 7日以内にリンクされた YouTube チャンネルで操作を行ったらカウントされます。獲得アクションに料金が発生することはありません。同じユーザーが複数回視聴しても、広告視聴後の動画視聴は 1 回とカウントされます。
- ユーザーが動画を 10 秒間視聴すると、広告視聴後の動画視聴とオーガニック ビュー数の両方がカウントされます(YouTube ショートを除く)。YouTube ショートの広告視聴後の動画視聴は 10 秒後にカウントされますが、オーガニック ビュー数は、動画の再生またはリプレイが開始されるとすぐにカウントされます。
獲得アクション数により、キャンペーンが結果としてもたらした付加価値について理解できます。この指標は、チャンネルやブランドとの親和性が高く、価値の高いユーザーを把握するのに役立ちます。
広告視聴後の動画視聴 / 広告視聴後のチャンネル登録に関する指標のレポートが表示されないのはなぜですか?
Google 広告アカウントにリンクされた 1 つ以上の YouTube チャンネルでパーソナライズド広告が無効になっていると、獲得アクションに関するレポートは表示されません。獲得アクションに関するレポートを表示するには、このチェックボックスをオフにする必要があります。オプションを変更するには、YouTube アカウントにログインして YouTube Studio に移動します。画面の左下で [設定] > [チャンネル] > [詳細設定] に移動して、下にスクロールして [インタレスト ベース広告を無効にする] チェックボックスを見つけます。
YouTube アカウントを Google 広告アカウントにリンクする際に、[エンゲージメント] チェックボックスをオンにしていたことを確認します。確認するには、Google 広告アカウントで [ツールと設定] > [リンク アカウント] > [YouTube] をクリックします。アカウントをリンクした際に [エンゲージメント] を有効にしていた場合、[権限] 列の箇条書きに「エンゲージメント」と表示されています。
なお、一部の YouTube チャンネルでパーソナライズド広告を無効にし、他のチャンネルでは有効にした場合は、Google 広告アカウントに獲得アクション数レポートは表示されますが、獲得アクションの発生元がどのチャネルにあるかは確認できません。
視認性はすべてのキャンペーン タイプに関連しており、動画に特化しているわけではありません。広告が視認可能と見なされるのは、面積の 50% 以上が画面に表示され、ディスプレイ ネットワーク広告なら 1 秒以上、動画広告なら 2 秒以上表示された場合です。この指標は、動画に関する他の指標と区別しやすくするためにここで取り上げられています。視認性とアクティブ ビューに関するレポートの指標について
YouTube は Google ディスプレイ ネットワークに含まれているため、動画のインプレッション シェアはインプレッション シェアに関する指標で確認できます。
インプレッション シェアにより、「キャンペーンの設定とターゲティングに基づいて利用可能な広告枠のうち、広告が表示されている広告枠の割合」がわかります。この指標は、次のことを理解するのに役立ちます。
- インプレッション シェアが 100% 未満の場合は、入札単価を引き上げるか、予算を引き上げると、表示回数の増加につながります。入札単価と予算のどちらを引き上る必要があるかを判断するには、[インプレッション シェア損失率] 列を確認します。
- インプレッション シェアが 100% であっても、予算を使い切っていない場合は、ターゲティングを拡張することができます。
- 表示回数に大きな変動が見られる場合は、[広告ランクが原因で失ったディスプレイ広告のインプレッション シェア] 列を確認しましょう(レポートで日別に分割表示することをおすすめします)。トラフィックの変動が見られた日に表示回数の変動があった場合、競合他社が入札単価を引き上げたことで、オークションで負けた可能性があります。入札単価を引き上げて競争力を維持し、以前のレベルでオークションで勝てるようにしましょう。
ブランド効果測定は、一部のアカウントではご利用いただけません。ブランド効果測定を有効にするには、専任の Google 広告担当者が必要です。専任の担当者がいる場合は、ブランド効果測定を有効にしてもらうよう、担当者にご連絡ください。Google 広告のブランド効果測定のステータスと指標を理解する
掲載率は、選択した期間中の広告グループまたはキャンペーンの合計インプレッション数のうち、各広告が表示された回数の割合を表します。
キャンペーン目標に合った指標を優先的に確認する
さまざまなキャンペーン タイプの指標がレポートされますが、選択したキャンペーン目標に応じてキャンペーンの成果を評価する場合は、特定の指標を優先して確認します。たとえば、「ブランド認知度とリーチ」を目標に設定したキャンペーンを実施している場合は、コンバージョン数がレポートされている可能性がありますが、キャンペーンのパフォーマンスを評価するための主要な指標にはなりません。
「ブランド認知度とリーチ」に関する指標の仕組み
キャンペーンの設定時に「ブランド認知度とリーチ」(または「商品やブランドの比較検討」の動画広告シーケンス)をキャンペーン目標として選択した場合、キャンペーンの成果を評価するのに使用する主な指標は「表示回数」、「ユニークリーチ」、「平均表示頻度」に加えて次のとおりです。
- 上限インプレッション単価(上限 CPM): キャンペーンまたは広告グループにご自身で設定した入札単価です。1,000 回のインプレッションに対してオークションでお支払可能な上限額です。
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平均インプレッション単価(平均 CPM): CPM は 1,000 回のインプレッションに対して支払う金額の平均です。なお、インプレッション単価には国ごとに異なる最低限必要な金額があるため、適切な平均 CPM は国によって異なります。
CPM = 費用 ÷ (表示回数 ÷ 1,000)
CPM は、表示回数をキャンペーンの主な目標としている場合の広告費用対効果を示しています。CPM の最も効果的な使用方法は、広告、広告グループ、キャンペーン間での比較です(単独の指標と比べると、分析情報の質は高くありません)。
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「動画シーケンスの総表示回数」: 動画広告シーケンス キャンペーンの表示回数と、該当シーケンス キャンペーンの進行に貢献した他のキャンペーンの表示回数を合わせたものです。シーケンスに含まれる動画広告をユーザーが視聴すると、その動画広告の配信元が別のキャンペーンであっても、シーケンスが進行します。このように、他のキャンペーンがシーケンス キャンペーンの進行を補助し、シーケンス完了数の増加やコストの低減に貢献することがあるため、この指標で貢献度を確認できるようになっています。
シーケンス キャンペーンに由来しない広告表示がこの指標でカウントされるのは、同じ視聴者にシーケンス キャンペーン由来の広告が表示されていた場合に限られます。なお、この指標のデータには、ご利用の Google 広告アカウントとリンク済みのディスプレイ&ビデオ 360 アカウント由来の広告表示も含まれます。
- 総再生時間と平均総再生時間 / インプレッション
- 動画キャンペーンの総再生時間データについて
「販売促進」、「ウェブサイトのトラフィック」、「見込み顧客の獲得」に関する指標の仕組み
キャンペーンの設定時に「販売促進」、「ウェブサイトのトラフィック」、または「見込み顧客の獲得」をキャンペーンの目標として選択した場合、キャンペーンの成果を評価する主な指標は次のとおりです。
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ビュースルー コンバージョン(VTC): ビュースルー コンバージョンは、ユーザーに広告が表示され(ただし、視聴数やクリック数はカウントされません)、計測期間(計測期間の長さは、アカウントでコンバージョンが作成された日時によって決まります)内にサイトでコンバージョンを達成すると記録されるコンバージョンです。
この指標では、広告主様の他の広告でインタラクションを行なったユーザーが達成したコンバージョンは自動的に除外されます。ビュースルー コンバージョンには、動画広告の最後の広告表示が関連付けられます。
「広告表示」からコンバージョンにつながった回数は、[ビュースルー コンバージョン] 列ではなく、[コンバージョン] 列に計上されます。ビュースルー コンバージョンは、購入の目標到達プロセスの上流と下流のギャップを埋めるのに役立ちます。コンバージョンだけを確認すると、広告表示だけでコンバージョンに至ったユーザーに対する広告の効果を見逃す可能性があります。
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クリック数とクリック率(CTR): クリック数とは、視聴者が広告のインタラクティブ要素をクリックした際に発生するクリックの数です。動画キャンペーンのクリック率(クリック数 ÷ 表示回数)は、表示回数、視聴回数(目標が認知度の場合)、コンバージョン数(目標が販売促進の場合)と比較して一般的には優先して考慮されません。検索キャンペーンと比べて動画キャンペーンでは、クリック数とクリック率が通常は低くなります。
動画キャンペーンでのクリック数とクリック率は、通常、キャンペーンの成果を判断する際に優先すべき指標ではありません。広告を見たユーザーにアクションを促す広告の効果を示す指標にはなりますが、動画キャンペーンのコンバージョンに関連付ける主な指標は「視聴回数」です(たとえば、キャンペーンでコンバージョンのクレジットを割り当てられるには、クリックは必要ありませんが、視聴は必要とします)。
- コンバージョン数: 動画キャンペーンでは、視聴者が広告を視聴したとしてカウントされた後に、ビジネスにとって価値があると定義したアクション(オンライン購入や携帯電話からの電話など)を実行するとコンバージョンがカウントされます。詳しくは、コンバージョン トラッキングについてをご覧ください。
バンパー広告の場合、コンバージョン列ではカウントされますか?
はい。ただし、視聴者がその広告をクリックした場合のみカウントされます。視聴者がバンパー広告をクリックすると、クリック数がカウントされます。その後コンバージョンを達成すると、ビュースルー コンバージョンではなく、コンバージョンとしてカウントされます。- エンゲージ ビュー コンバージョン(EVC): エンゲージ ビュー コンバージョンは、視聴者が動画広告をクリックせずに、スキップ可能な広告(5 秒後にスキップ可能)を 10 秒以上視聴し、エンゲージ ビュー コンバージョンの計測期間内にコンバージョンに至った時点でカウントされます。Google 広告でエンゲージ ビュー コンバージョン レポートを確認するには、[分類] > [コンバージョン] を選択 > [広告イベントタイプ] をクリックします。
動画は吸引力があり効果的ですが、他の広告フォーマットとは異なり、視聴者は必ずしも動画広告をその場で操作するとは限りません。多くの場合、視聴者は視聴セッション後に行動を起こします。エンゲージ ビュー コンバージョンは、プラットフォーム上で視聴者のエンゲージメント行動を把握するのに最も適した指標で、広告のクリック以外の価値を測定できます。これは、「ビュースルー コンバージョン」(目標到達プロセスの最上流、まず広告を見たユーザーに基づく)とコンバージョン(目標到達プロセスの下流、まず視聴としてカウントされたユーザーに基づく)の間の「目標到達プロセスの中流点」と考えることができます。注: 視聴者が同じ動画の視聴中に視聴とエンゲージ ビューとしてカウントされ、コンバージョンにつながった場合は、[コンバージョン] 列と [エンゲージ ビュー コンバージョン] 列の両方でカウントされます。
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コンバージョン率(CVR): CVR では、視聴としてカウントされたユーザーをサイトに誘導し、コンバージョンにつなげるうえでの広告の効果性を把握できます。他の多くの指標と同様に、高い CVR を獲得できるかどうかは広告主様の業界に大きく依存しています。
コンバージョン率 = コンバージョン数 ÷ 視聴回数
Google 広告と YouTube アナリティクスの視聴回数データの違いについて
わかりやすいように、以下のセクションではプラットフォーム名を次のように短縮しています。
GA = Google 広告
YTA = YouTube アナリティクス
PWP = 公開動画の再生ページ(動画の下に表示される公開動画の視聴回数とも呼ばれます)
YTA と PWPPWP には YTA のデータに基づいてデータが入力されるため、通常はほとんど差異がありません。短期間のうちに視聴回数が非常に多くなる人気の動画の場合、当日のデータでは若干の変動が見られることがありますが、通常、48~72 時間前の日付のデータに差異が生じることはまずありません。
レポートソース間の差異は想定内ですが、レポート間の差異は、多くの場合、Google 広告で TrueView 視聴回数をカウントできない広告フォーマットを調査しているか、2 つの異なる指標を比較していることが原因です。レポートに見られる差異が 2 つのプラットフォーム間で想定されるレベルであると結論付ける前に、以下の点を解決することをおすすめします。
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視聴回数をカウントできる広告フォーマットであることを確認する: この記事の視聴回数のセクションに記載されているように、すべての広告フォーマットで視聴回数がカウントされるわけではありません。GA で報告された視聴回数が 0 の場合は、想定内といえます。視聴回数の詳細
- 同じデータセットを比較していることを確認する:
- Google 広告の TrueView 視聴回数と YTA の「YouTube 広告」のエンゲージ ビューのみを比較する: 2 つのソースの広告の視聴回数のみを比較するには、YTA の [内訳] で [トラフィック ソース] を選択し、[YouTube 広告] 行のみを確認します。YouTube 広告のトラフィック ソースのエンゲージ ビューは、Google 広告の TrueView 視聴回数に相当し、広告主様に請求される広告の視聴回数を反映しています。
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Google 広告の「YouTube の公開視聴回数」と「YouTube 広告のトラフィック ソース別の視聴回数」を比較する場合は、YouTube アナリティクスを使用して比較してください。2 つのソースの「YouTube の公開視聴回数」のみを比較するには、YouTube アナリティクスの [内訳] で [トラフィック ソース] を選択し、[YouTube 広告] 行のみを確認するようにしてください。YouTube アナリティクスのトラフィック ソース レポートにある [YouTube 広告] 行の [視聴回数] 指標の値は、Google 広告の [YouTube の公開視聴回数] 指標を反映しています。
- 動画を使用しているすべてのキャンペーンが比較されていることを確認する: たとえば、トラフィック ソース レポートでは有料の視聴回数を 1,000 回獲得しているのに、GA のキャンペーンでは有料の視聴回数が 500 回だけレポートされているとします。これは、同じ動画が、GA の同じまたは別のアカウントの別のキャンペーンの広告として使用されていることが原因である可能性があります。アカウントで、同じ動画が他のキャンペーンで使用されているかどうかを確認してください。YTA では、それらの視聴回数の合計が計算されます。
- 直近のデータを比較しない:
- YTA でデータが更新されるまでには 72 時間以上かかります(トラフィック ソースに表示されるデータには 48~72 時間の遅延があります)。トラフィック ソース レポートで過去 2~3 日間のデータを比較した結果、データに差異がある場合は、通常のデータ遅延が原因である可能性があります(更新に数日かかります)。一方、GA で報告されるデータの遅延は数時間のみです。
- YTA のデータは太平洋時間でレポートされますが、GA のデータはアカウントで設定されたタイムゾーンでレポートされます。古い期間のデータを確認すると、タイムゾーンの違いも避けることができます。
- 予想される差異: 上記(同じデータソース、データ遅延なし)を確認し、それでも差異がある場合、システム レイテンシ、ポリシーに関する問題、または Google が 2 つのシステムから不正な視聴(回数)を削除する方法の違いが原因である可能性があります。
差異が 15~20% を超える場合は、Google のサポート担当者に連絡してください(可能な場合、上記の点をすべて確認したこと示す情報も添えてください)。まれに Google のチームが不一致の実際の直接原因を特定して修正することがありますが、そうできないとしても、Google エンジニア チームが長期的な改善を実施する際の参考にさせていただきます。YTA は付加価値として提供しているツールとはいえ、広告主様にとって重要なツールであることを認識しているため、GA の視聴回数レポートとできる限りの整合性を確保するよう努めています。現時点では、この 2 つのシステムからレポートされる視聴回数に違いが生じることが想定されています。ただし、GA でレポートされる指標は正確ですのでご安心ください。